映画『ジェイソンX 13日の金曜日』ジェイソンがパワーアップ!?

ジェイソンX 13日の金曜日(字幕版)

作品情報

製作年:2002年 製作国:アメリカ 監督:ジェームズ・アイザック 脚本:トッド・ファーマー 音楽:ハリー・マンフレディーニ 出演:ケイン・ホッダー/レクサ・ドイグ/ リサ・ライダー 他 上映時間:91分

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あらすじ

近未来。クリスタル湖研究所にて冷凍保存されてしまったジェイソン。冷凍保存されたまま、人々に忘れ去られたまま400年以上もの時が流れる。そして冷凍ジェイソンは未来人によって発見、回収されて宇宙船内に運び込まれ蘇生させられてしまったから、さあ大変!

様式美は大事

アイドルのファンがアイドルに対してけっして質の高い歌唱力やダンスを求めていないのと同様に、ホラー映画ファンにとって作品の設定やストーリーの破綻などといったことは些細なことに過ぎない。

なぜなら人は必ずしもエンターテイメントに高い質を求めているわけではないからだ。だが人はエンターテイメントに高い質を求めない代わりに様式美というものには大変な拘りを持つ。

アイドルのファンはアイドルに対し清純を求め、当のアイドル本人もデビュー前から現在に至るまで、本当は何人もの人間と交際してきたのにもかかわらず、今までお付き合いしたことないんです~と清純を装う、という構図も様式美に他ならない。

根強いファンを持つ「13日の金曜日」シリーズは現代のアメリカを舞台にしてきたのだが、この「ジィソンX」は舞台を現代から、なんと400年以上先の未来へと移したのだ。

思い切ったものである。

そしてストーリーは宇宙船内で展開されていく。ジィソンが宇宙船内で次々と人を襲っていく光景は、そう、まさに「エイリアン」そのものなのである。

だがファンにとっては「エイリアン」のパクリだろうがそんなことはどうでのいいことなのだ。

400年以上先の未来の宇宙船内でも毎度お馴染み、ジィソンが鉈を振り回して殺戮を展開していく様を鑑賞できればファンはそれだけで満足なのである。殺戮の仕方がどうあれ、化け物が殺戮を展開していく様がホラー映画の様式美というものだ。

だが今作の「ジェイソンX」ではその様式美にたいして暗雲が立ち込める事案が発生する。ジェイソンは宇宙船内で女性型アンドロイドと戦うのだが400年以上先の未来の化学兵器を駆使する女性型アンドロイドに苦戦を強いられ、一度は敗北を喫する。

しかし、一度は敗北したジェイソンはだが偶然にも400年以上先の未来の科学の力でパワーアップして復活するのだ。

パワーアップして復活したジェイソンの容姿は以前の化け物染みた面影が感じられず、「なんかメカっぽい」仕上がりとなっている。(巷ではこのジェイソンを「メタルジェイソン」と呼んでいるらしい)今作はSF的設定に加え、ジェイソンの容姿もメカっぽくしてしまい今までの様式美を壊してしまったせいか「ジェイソンX」は「13日の金曜日」シリーズで唯一、全米興行収入が製作費を下回った作品となってしまった。

個人的評価

巨匠
巨匠

この映画の評価は☆☆☆

けっこう面白かったよ。


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