『将軍様、あなたのために映画を撮ります』衝撃的な金正日の肉声テープ

将軍様、あなたのために映画を撮ります(字幕版)

作品情報

製作年:2016年 製作国:イギリス 監督:ロス・アダム/ロバート・カンナン 出演:チェ・ウニ 上映時間:97分

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解説

1978年に金正日が望む映画製作のために北朝鮮工作員によって拉致された韓国の映画監督シン・サンオクと韓国の国民的女優チェ・ウニ。驚愕の拉致事件の真実が今、明かされる。

『将軍様、あなたのために映画を撮ります』の感想と評価

シン・サンオク氏は北朝鮮に拉致されてから金正日指示のもとに、いろいろと映画を撮らされるハメになったわけなんですが日本で一番知られている監督作品といえば怪獣映画の「プルガサリ」ではないでしょうか。

「プルガサリ」は私も日本でテレビ放映された際に観たのですが今ではまったく内容を覚えておりません。

この「プルガサリ」製作のために東宝から多数の日本人スタッフが参加したというのは有名なお話ではごさいますが、こういったことが可能だったのなら監督と女優も拉致なぞ非人道的なことをせずに、北朝鮮に招いて映画を撮ってもらう形でよかったんじゃないかと思わなくもないのですが。

大体が監督と女優だけ揃えたって良い映画を撮れるわけがない。

まあ、日本でもそうなんですが海外でも映画について語られるのは監督と役者ばかりというのが、個人的にどうも気に食わない。

黒沢明や小津安二郎は世界的にもスゴイんだぞ!ってな感じで言われるけど、その世界的にスゴイ映画監督たちの作品のシナリオを書いたのは橋本忍や野田高梧といった脚本家達なわけなんだけど、語られることが滅多にないというこの風潮はどうにかならないものですかね。

ちょっと話がそれました。

それでこの映画の見どころなんですけど、先代の将軍様である金正日の肉声を聴けることですかね。これは本当に貴重で北朝鮮国内でもそうなのですが将軍様の肉声を聴けるなんて機会は滅多にありません。

拉致されたチェさんは内緒で金正日とチェさんたちとの会話をテープに録音していたらしいのですが、聴いてみるとこの金正日の声ってのがけっこう甲高い声でなんだか古今亭志ん生師を思わせる声には笑ってしまいました。

それとちょっと気になったのが、シン・サンオク監督は拉致されてから2回も脱走を試みたと監督自信が証言しているのですが、個人的にはこの話はなんだか嘘くさいなあと。

2回脱走を試みて失敗して収容所送りになったということなんですけど、それでその後に将軍様の信頼を得るために映画を撮り始めて、将軍様の信頼を得た後に海外での映画撮影や映画祭の参加を許され、海外に行く機会が増えたその隙に脱北するのですが、2回も脱走を試みた人間にそう何度も海外なぞに行かせるものなんですかね。いくら将軍様の信頼を得たとはいえ。

ここのところだけはどうにもなんだか腑に落ちない。

個人的評価

巨匠
巨匠

この映画の評価は☆☆☆

先代の将軍様はアニメには興味なかったのかな?


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