『FはFamilyのF』作品情報
製作年:2015年 製作国:アメリカ 原作:ビル・バー/マイケル・プライス 監督:ダン・スミッチ 音楽:デヴィッド・クシュナー/ヴィンセント・ジョーンズ
『FはFamilyのF』の感想
また『シンプソンズ』っぽいアニメが出てきたなあと思ったら、原作者が二人いて一人はコメディアンのビル・バーと、もう一人がシンプソンズの脚本家でもあるマイケル・プライス。
しかし、『シンプソンズ』やなんかと大きく違うのが舞台が1973年に設定されていて、『シンプソンズ』や『ファミリー・ガイ』とかに出てくるエキセントリックなキャラクターたちに比べると、かなり現実的な描かれ方がされているので地味な印象を受けるんけですけど、逆にその地味さが作品にリアリティを感じさせる。
五人家族のパパであるフランク・マーフィーを中心に物語が展開していくわけなんですが、その前に物語が始まるオープニングがとにかく素晴らしい。このオープニングで物語に引き込まれるのは必至。
オープニングの内容はフランクが学校を卒業してから、空へと飛び立ち前途洋々な感じで気持ちよく空を飛んでるとこへ、徴兵用紙が顔に飛んできてフランクがアーミースタイルになったら、今度は哺乳瓶が顔にぶつかってきて、ウェディングケーキにぶつかりそうになり眼鏡が顔にくっついてからは腹も出て、頭頂部も禿げ上がったとこへ自転車やラジオ、社員証とかいろんな物がフランクに迫ってきてよけきれなくなりぶつかってしまい、フランクが地上に落下したら家族に囲まれているってなかんじでフランクの半生をオープニングだけで描ききっているのがこのアニメの凄いとこ。
フランクは家族の前で父権を振りかざしたりするんだけど、それでも家族のために一生懸命に働いてくれている良き父親。
フランクの奥さんのスーは専業主婦で家族みんなに優しいママ。
長男のケヴィンは反抗期真っ只中の14歳。メタル好き。ことあるごとにフランクと衝突してはスーをハラハラさせる。
次男のビルは気弱な性格。
長女で末っ子のモーリーンは男勝りな性格。フランクからは溺愛されている。
マーフィー一家のキャラクター設定は基本こんな感じなんですけど、『FはFamilyのF』は『シンプソンズ』のような1話完結型ではなくて続き物形式のストーリー展開だから上記に挙げたキャラクター設定が微妙に変化していくのも面白い。
フランクの父親としての悲哀やスーの自立への目覚め、そして子供たちの成長なんかもちゃんと描いていてホームドラマとしても十分に見応えのあるものになっている。

『FはFamilyのF』自信を持ってお勧めします!
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