映画『水戸黄門漫遊記 人喰い狒々』黄門様が猟奇事件を解決!

水戸黄門漫遊記 人喰い狒々

作品情報

製作年:1956年 製作国:日本 監督:伊賀山正光 脚本:尾形十三雄 出演:月形龍之介/月形哲之介/加賀邦男/千原しのぶ/戸上城太郎 上映時間:61分

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『水戸黄門漫遊記 人喰い狒々』のあらすじ兼感想と評価

水戸黄門の物語は幕末頃に「水戸黄門漫遊記」という講談噺として人気を博し、明治になってから映画というものが入ってきますと「水戸黄門漫遊記」を題材に数多くの映画作品が作られ、実に様々な役者たちによって水戸のご老公は演じられてきたわけなんですが、その中でも今回ご紹介させていただく作品での水戸のご老公は月形龍之介が演じておりまして、水戸黄門の映画では一番多く水戸のご老公を演じている役者さんでもあります。ちなみに東野栄治郎が演じる以前のテレビシリーズでの水戸のご老公も演じておりました。

玄人筋の方々が申しますには水戸のご老公といえば月形龍之介!それ以外はニセ黄門!といった様子でございまして、私が今作を拝見いたしましたところ月形龍之介が演じます水戸のご老公は、実に威厳があり、天下の副将軍の風格を漂わせる気品もある水戸のご老公を演じていると感じました。

なるほど、玄人筋の方々の意見ももっともだと思います。

それで今回、当ブログで取り上げます「水戸黄門漫遊記 人喰い狒々」なんですが、これがまたとんでもない映画でございまして、黄門様御一行が旅の途中である城下町にさしかかりました。

町では人々が集まって踊っていましたが踊っている人々の様子がなんだか変。

すると城下町近くの山から狼煙が上がりました。山から吹き上げる狼煙を目にした人々は慌てふためき逃げまどいます。黄門様御一行は町人の一人をつかまえて何事かと聞きました。町人が申すにはこの町では若い娘のいる家に山の権現様から白羽の矢が立つと娘を生贄に差し出さなければいけない、山の狼煙はその前触れだとのことでした。

なにやら怪しいと黄門様御一行は調査に乗り出すことに、それで助さん、格さんなんかがいろいろと調べていくと邪教が暗躍しておりまして、ここの領地の殿様と結託して町娘を攫っていたというのが分かってきました。

何故、町娘を生贄として攫っていたかというと殿様が天刑病(ハンセン病)にかかっておりまして、邪教の教祖であるババアから天刑病には若い女の生き胆が効くなんてなことを吹聴されまして、殿様はそれを真に受けちゃって町の娘を攫っては生き胆を引っこ抜いて食べてたんです。それで生き胆を抜かれた娘たちの死骸をどうしたかと申しますと、邪教のババアたちが飼っているペットで太郎と名付けられた狒々の餌にしておりました。

ちなみに狒々は着ぐるみです。

水戸黄門でこんな「羊たちの沈黙」ばりの猟奇的な事件が展開されているのにはさすがに驚きました。

最終的に邪教も殿様も狒々も黄門様御一行が成敗してめでたし、めでたしといったいかにも水戸黄門らしい終わり方をするのですが、けど映画を観ていたこっちとしては死人が多すぎてとてもじゃないがめでたし、めでたしってな感じはしませんでした。

個人的評価

巨匠
巨匠

この映画の評価は☆☆

黄門様が着ぐるみの狒々と一騎打ちする場面は必見です。

「水戸黄門漫遊記 人喰い狒々」はAmazonプライムビデオで配信されています。


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